VATIC-9500シリーズの特徴

TIC-9500は、完全に二重化された送出系統で運用され、いずれかのシステムに障害が発生した場合、瞬時にミラー機側に制御系統を切替えることで、突発的な事故に対応します。

VATIC-9500本体は非常にシンプルに設計されており、ハードウエアの制約を最小限に抑えております。
そのため、アップグレードやカスタマイズはほとんどの場合アプリケーションの変更だけで対応できます。
将来のOSの変更、接続機器の変更、機能アップなどに対して、ハードウエアを交換する必要がありません。

一日あたり最大8,600イベントの送出に対応します。

機器はスイッチャー、ビデオサーバ、DVD、VTR、ライブ映像、テロップなどを混在して使用できます。
スイッチャー、DVD、VTRなどは、各メーカーの制御プロトコルを標準で搭載しておりますので、接続機器の変更はシステム設定画面で簡単に変更できます。

ステータスモニターパネルにより、システムの運用状態やネットワークを詳細に監視できます。

クリップはID名で分類管理され、番組、CM、フィラー、タイトルなど希望するクリップだけを一覧表示します。
表示されたクリップをクリックするだけで、ID名、クリップタイトル、キューアップ点、デュレーションが一括して転送され、送出リストに組み込まれます。 (分類項目は局の目的に合わせ10項目まで簡単に設定変更できます)

一週間先までの送出リストを参照し、使用されているクリップの削除操作を行うと、削除確認メッセージを表示し、不注意による削除を防止します。

送出リストは日付で管理され、専用のカレンダーで視覚的に操作します。
通常のリスト作成は類似のリストを呼び出し、これに修正を加えて登録するケースが多いことから、充実した送出リストのコピー機能を有しております。
登録するデータ容量には実用上の制限はありません。

送出リストを番組枠として取り扱うことができます。
番組枠は、フォーマットとして登録しておき、必要に応じて呼び出して送出リストに組み込むことができます。

送出事故原因の90%以上を占める送出データの入力ミスを防止するため、強力なデータ自動判別機能を組込んでおります。 (データ変更モードとデータ検証モードの二重チェックを行います)
データにミスが発見された場合、誤り個所のデータが赤系で着色され、データミスの総数が表示されます。
また、送出リスト上にインジケータを設け、送出リストの状態を常時監視できます。

リスト作成時にエンコードされていないクリップの放送枠確保に関しては、ダミークリップ入力機能が対応します。
また、サーバ上に存在しないクリップが指定されている場合、送出リストのクリップID欄が着色表示されエンコードを促します。 送出リスト上にインジケータにも注意レベルの表示を行います。

一日分のリストから、番組タイトル、クリップID,クリップタイトルなど任意の項目を指定して検索できます。
検索結果からデータを一括変更し、送出リストに転送します。(1日あたり2,000イベント以上で所要時間数秒)
クリップを1行づつ探しながら変更する場合に比べて、変更クリップの見落としがなくなり、大幅な入力作業の省力化が図れます。


会中継やスポーツ中継などアンタイム送出は、手動送出モードとアンタイム送出専用フォームの2種類のモードがあります。
サーバやDVDなど、デュレーションが登録されている素材は、送出終了と同時に指定素材に自動復帰しますので、 ライブ中継のワンマンオペレーションも可能です。

ライブ映像やVTRなどサーバ以外の素材を送出しながら同時にエンコードする同時エンコードが可能です。

放送確認書発行機能は、期間を指定し、CMや番組毎に検索し結果を印刷、またはCSVファイルとして出力します。

送出ログは、送出クリップの状態、データ変更、手動割り込みなど、数十種類を詳細に記録します。
また、当日の終了時に日付名のファイルで登録されますので、後日障害などの解析に活用できます。

CM送出時には、自動的にキーヤーを制御し、局ロゴなどを強制的にOFFします。(キーヤーは別途)

専用のユニットの追加により、ヘッドエンド音声切替やタリー出力をサポートします。


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